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2011年6月20日 『週刊BCN』(2011.6.20号 Vol.1387 P18-19) 記事要約
<INDUSTRY CHART> 業界の今を俯瞰する
ファイル転送サービス
新規参入プレーヤーが続々 パートナー販売の商流固める
大容量のデータをいかに安全・確実に取引先やグループ会社などに届けるか── これは企業の悩みの種だった。電子メールでは送信容量が限られ、無料のファイル転送サービスは情報漏えいのリスクが高い。そこで、安全に大容量のデータを送るために登場したのが法人向けのファイル転送サービスである。今や、さまざまな事業者がサービスを提供しており、市場は百花繚乱の様相を呈している。
figure1 「市場動向」を読む
新規参入サービスが増加
情報の電子化が進むなか、企業はITを駆使して、いかにスピーディに情報を共有するかを追求している。メールでMBクラスの大容量な資料や画像を送ろうとすれば、システム的に送信できない制約がかかるケースもある。一方でフリーのファイル転送サービスを使用すると、情報を自分でハンドリングすることができず、漏えいの危険性が高くなるので、利用を制限する企業もある。
そんななか、法人向けの「ファイル転送サービス」の新しいサービスが増えている。イーパーセルでは「プッシュ型」と「プル型」として配送方法を区分している。イーパーセルが提供している「プッシュ型」は送信者、受信者双方にクライアントソフトをインストールし、クラウド上の配送サーバーを中継して、受信者に送り届ける方式だ。一方の「プル型」とは、ウェブブラウザからクラウド上のサーバーにデータをアップロードして、送信先にメールでダウンロードURLを送る。受信者はURLからデータを持ってくる方式だ。事業者の9割は「プル型」とみられる。
figure2 「プレーヤー」を読む
専業から通信事業者、SIerまで、幅広いベンダー
イーパーセルは、受取人まで安全に確実にモノ(情報)を運ぶ「e・パーセル電子宅急便」のサービスを、1996年から米国を皮切りにスタートした。これまでに5400社の企業を獲得している。
(中略)
figure3 「ターゲット」を読む
機密性高い情報扱う業種ターゲット
イーパーセルは、老舗ベンダーであり、国内外5400社のユーザーを有している。グローバルでのデータ授受の手段として、製造業や金融、大学の研究室などでの採用が進む。シーイーシーソリューションズはパッケージの販売で大企業を中心に50社の実績をもつ。セキュリティ意識の高い会社に向けて、IT統制関連で実績を伸ばした。SaaS版では同様のニーズをもつ幅広い業種の中小企業を狙う。
(中略)
figure4 「販売施策」を読む
パートナー販売にシフト
イーパーセルは、従来は直販での販売を進めていたが、一昨年から大手SIerを中心としたパートナー販売を開始した。暗号化や認証などの機能を搭載し、専用プロトコルで10GBのデータも確実に飛ばせることから、今後は例えばCADのフォーマット交換を行うソフトウェアへの組み込みなど、データを安全にやり取りする仕組みの「部品化」を進めていく。(以下省略)
(文 鍋島蓉子)
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